障害者雇用を希望するご利用者様と、障害者を雇用したい企業様とのマッチングを行っているプラーナ では、一年中が就職活動シーズンです。
感染症の影響で職を失った方や、就職活動が思うように進まずもどかしい思いをされている方も多いと思われますが、プラーナ では現在も企業見学や面接同行などで職員が忙しくしています。
現在履歴書の作成にとりかかられているご利用者様も多いので、今回は履歴書や職務経歴書に必ず記載する必要のある「志望動機」や「志望理由」の書き方について書いていこうと思います。
- 志望動機、志望理由とはなんだろう?どんなことを書けばいいの?
- 志望動機が書けない理由
- 障害者雇用における履歴書、職務経歴書の志望動機・志望理由の書き方とポイント
- ついつい書いてしまう志望動機NGワード
- まとめ
志望動機、志望理由とはなんだろう?どんなことを書けばいいの?
「志望動機」とは、応募する企業に就職したいと望む理由のことを言います。
「なぜ、たくさんある会社の中からうちの会社を選んで応募してきたのか」は会社が最も知りたい情報です。理由を知ることでその方が会社に対してどんなことを思い、どんな熱意を持って働きたいと望んでいるのかがよく分かるからです。
あなたの志望理由を読み、企業へ、あなたが会社で働きたい理由が伝わり納得できる必要があります。
本心を書く(自分の言葉で)
過去に書いた履歴書の文章を使いまわしたり、ネット上にたくさんある例文をそのまま使用したり。もしくは心ではあまり思っていないけれど自分を良く見せようとして大袈裟なことを書いてしまうのはやめましょう。面接時に話すときに矛盾が出てきてしまいます。
つたなくても自分の気持ちを自分の言葉で伝えることが熱意が伝わる良い方法です。
企業は書類選考や面接を通してあなた自身のことを知りたいと思っています。正直で誠実な文章は印象を良くし、「信頼できる」という印象を与えます。
具体的でわかりやすい
ご自分の経験や特性、今まで体験してきたことやご自身の考え方を盛り込んだ内容にするとより具体的で伝わりやすい文章になります。
「なぜ?」「どこが?」「どんなふうに?」を自分自身に問いかけながら箇条書きにして全て書き出し、書き出した経験や理由をまとめると具体的な文章になります。
志望動機が書けない理由
志望動機にどんなことを書けば良いのか分かっても、文章にできない時があります。そんな時は、以下の理由が考えられます。
働く理由や希望する職種に対する志望理由が具体的になっていない
一番よくあるケースです。働きたい理由やその会社を希望している理由がぼんやりとしていて具体的になっていないので書き出すことができません。そんな時は、ご自身の今まで経験してきたこと、その経験から感じたことや学んだこと、ご自身の得意としていることや好きなことを紙に書き出してみましょう。
「この仕事をやりたい?」「なんでやりたい?」「本当に?」というシンプルな質問に対する答えを書き出していくうちに、ヒントとなる言葉のかけらが見つかります。書き出していくうちに出てきた答えを文章にすると具体的で伝わりやすい志望動機を書くことができます。
勤務形態や勤務時間、通勤時間、補償など条件で仕事を選んでいる
勤務条件は、最もわかりやすく仕事を選ぶ基準になりやすいですが、それをそのまま履歴書や職務経歴書に書いてしまうと、企業としては物足りない印象を受けてしまいます。条件が合えば他の会社でも良いということになってしまうからです。他の会社にはないその企業の魅力を、探してみましょう。
動機はあるが文章をまとめるのが苦手
頭の中では志望動機はあり具体的にもなっているけれど、文章にするのが難しい。そんな方は、ぜひ就労移行支援スタッフに相談をしてみてください。支援員から具体的な質問をしてもらうことで、頭の中にあることを言葉にして出し、そのまま書き出してみましょう。文章としておかしいところがあれば支援員からアドバイスを受けましょう。
障害者雇用における履歴書、職務経歴書の志望動機・志望理由の書き方とポイント
志望動機、志望理由には
「なぜこの会社で働きたいのか?」
「自分の知識や経験で活かせるところはどこか?」
「入社後に貢献できることは何か?」
以上の3点の内容を盛り込んで書きます。履歴書を書くときに気をつけたいルールとポイントは以下になります。
鉛筆は跡が残らないように丁寧に消す、修正液や修正テープは使わない
鉛筆で下書きをした場合は、丁寧に鉛筆の線を消しましょう。また、書き直すのが面倒でも、修正液や修正テープの使用は印象を悪くします。
間違えてしまったときには最初から書き直しましょう。
略称・略記は使わない
履歴書に記入する言葉は基本的に正式名称を使います。〇〇私立〇〇中学校や、株式会社など、省略されて使われている言葉も正式な名称に直して書きましょう。
書いている途中でペンを変えない
ボールペンは太さやインクの出方などが異なるので、書いている途中でペンを変えてしまうと読みにくくなりますのでご注意ください
文字の大きさはバランスよく(小さすぎず、大きすぎない)文字の量は記入欄の7割以上が目安
相手が読みやすいように、ということを心がけましょう。小さい文字でビッシリと書いてしまうと読みにくく、読んでもらえない可能性もあります。履歴書フォーマットにある文字の大きさを参考に、大きすぎず小さすぎないバランスの良い文字を心がけましょう。また、文字の量も多ければ良いというわけではありません。少なすぎず、多すぎない7割以上を目安に書いてみましょう。
以前に書いた志望動機を使いまわさない
履歴書を書くたびに志望動機を書き直すのは大変ではありますが、使いまわしたどんな会社にも適したような内容の志望動機は心に留まりづらいです。企業の魅力をしっかりとらえ、ご自身の特性や経験とリンクさせそこの企業だけのオリジナル志望理由を作成しましょう。
書類作成の時点で具体的になっていればなっているほど、面接での質問にもスムーズに答えることができます。
ついつい書いてしまう志望動機NGワード
経営理念(ビジョン)に共感しました
企業を調べるときに真っ先に目につく経営理念。どんな会社も理念を持っており「共感した」という曖昧な表現では熱意が伝わりづらいのも事実です。もし、どうしてもこのような内容を記載したいのであれば、経営理念のどんなところがどのように共感したのか、またその理由は何かなど、より具体的に伝える必要があります。嘘くさくならないことはとても重要なポイントです。
御社で学ばせていただきたく
自分に自信がない人や、新しい職種にチャレンジしようとしている人が使ってしまいがちなこのワードですが、企業はあなたが自社にどのように貢献してくれるのかが知りたいのであり、即戦力であればあるほど、欲しいと思います。
会社に入り学ぶことがあるのは当然ですが、まずは自分がどのような点で会社に貢献することができるのかを探し、できることを伝えましょう。
「給料が良い」「残業が少なくプライベートとの両立ができる」
とても正直ではあるのですが、自己中心的な印象に取られてしまいがちです。昨今は働き方改革や、ライフワークバランスなどが社会的には重要視されてきてはいますが、まだあなたの人柄や良いところが分からない書類面接の時点で伝えることではありません。
エネルギーを必要とする書類作成に挑戦する価値のある会社なのですから、もっと他にも魅力や働く動機となるポイントがあるはずです。
まとめ
履歴書や職務経歴書を作成する際に最も手が止まりやすい志望動機ですが、最も重要な部分でもあります。
書類選考でしっかりと良い印象を持っていただけるようポイントやコツを抑えましょう