バウンダリー(境界線)とは、自分と他人との適切な境界線を引くということです。そして次のことを行えることを指します。
- 他人の問題を自分の問題にしないこと
- 他人の責任を自分の責任にしないこと
- 他人がやるべきことを自分がやらないこと
バウンダリー=境界線を引けない、とどのようなことに繋がるでしょうか。
今日はそちらをご紹介させていただければと思います。
バウンダリーが引けないことで起こる問題
- 部下が仕事をしないので、つい自分でやってしまう
- 自分の仕事量が明らかに多い
- 残業するのが当たり前になっている
- 関係ない部署の人の面倒を見ている
- よその部署の口出しをしている
- 頼まれてもいないアドバイスをしている(されている)
- 頼まれた仕事を断れない
- 本来はやるべきではない他部署の仕事をやっている
- 部下に仕事を任せられない
- 上司がやるべき問題を代わってやっている
- 権限を逸脱して、非難を浴びている
これらはごく一例にすぎません。
もっともっとたくさんあります。
大きく言えば、次のストレスになります。
- 境界線を引けないことによって、本心ではやりたくないことをやっていることによるストレス
- 境界線を引けないことによって、他者の行動、感情のケアをすることによるストレス
- 境界線を引けないことによって、他者をコントロールしようとすることのストレス
これらのストレスが、境界線を引けないことで起こりうるストレスなのです。
境界線を引けないことのストレスがあるとどうなるか?
自分が境界線越えをされる場合、このストレスがあるとどうするかというと、このストレス源を避けるようになります。
よくあるパターンが距離を置くパターンです。
人付き合いを避けたり、恋愛を避けたりします。
あるいは、自分をさらけ出すことをしなくなります。
避けることは自分の身を守る生き方ですが、もしかすると人生の喜びが減ってしまうかもしれません。
どうしても避けられないケースはストレスがたまり続け、その結果、心身の調子が崩れてきます。
逆に相手の領域に入りすぎるパターンもあります。
おせっかいを焼きすぎたり、出会ってすぐに親密になろうとしたり、ずうずうしくなってしまうことも…。
そうなると相手から嫌がられたり、長期的な関係や心から気を許せる関係が築けなくなります。
セルフラブで境界線を引く
セルフラブとは、自分のありのままを受け入れている度合いです。
セルフラブが高いほど、自分のありのままを受け入れています。
セルフラブは、自己価値、自己愛、自己肯定感と言い換えてもよいでしょう。
理想の自分にいかに近づいているかの指標ではありません。
それだと理想ではない自分になったときに自己批判があるので、セルフラブは高いとは言えません。
文字通り、ありのままを(自分の良いところも悪いところもそのままを)受け入れている度合いです。
セルフラブが高いと、自分を大切にする行動が自然にできます。
なので、相手が境界線を越えてきても、自然に拒否することができます。
あるいは誰かのサポートを借りて、状況を打破することができます。
また、セルフラブが高いと相手のそのままを受け入れている状態なので、アサーティブな態度が自然にできます。
自分も相手もOKなので、相手のことを信頼、尊重することができ、相手の領域に入ることも自然に少なくなるでしょう。
セルフラブを高めることで境界線が引きやすくなりますが、同時に境界線を引くことでセルフラブが少しずつ高まっていくとも言えます。
境界線を引いて自分を守ることは自分を大切に扱う行為だからです。
皆さんも「セルフラブ」を高めて境界線を自然に引けるように意識してみましょう!