みなさん、「障害年金」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
病気やケガなどで日常生活に支障がある・働けない等で困った際に生活を保障してくれる制度です。
「年金」と言えば定年退職した後に、支給されているお金であることはご存じだと思います。
国民の義務として国民年金保険もしくは会社に勤めていれば厚生年金として支払う事になります。
20歳の誕生日に加入の知らせが届きます。
一方、障害年金は自ら申請しなければなりません。そして条件も少し複雑で、希望しても申請が通らない事があります。しかし、この「生きづらい」時代に必要とされている制度です。まずは知る事が大切です。ご自身、もしくは身近な方が社会復帰の一歩として障害年金を利用できるのか、利用すると何ができるのかを確認してみましょう。そして、少しでも気になったのなら、各市町村へ問い合わせてみましょう。
それでは、障害年金についての基礎知識を見ていきましょう。
- 条件があえば、広い範囲の障がいが対象に
- 障害年金を受けるための要件
- 申請に必要な書類はどんなものがあるの?
- 審査の結果がでるまの期間はどれくらいなの?
- 生きずらい時代、一人でできなくて当たり前。手を借りよう。
条件があえば、広い範囲の障がいが対象に
障害年金というと、身体の障がいが対象だと思っている方も多いのではないでしょうか。実は対象は幅広いのです。
現在、障害年金を申し込む方には、「生きづらさ」から生じた不調からくる方多いようです。例えば会社でのパワハラや過酷労働、育児を一人で行うなど社会生活で生じるストレスが起因となっています。「生きづらさ」からうつ症状が表にでてしまい診察すると、実はうつは二次障がで「発達障がい」の診断がされるケースがあります。最近よく耳にする「大人の発達障がい」です。
病院で障害年金の対象になる診断となっても、障害年金の話をしてくれることは少ないと聞きます。自ら積極的に調べなければ存在さえ知ることがないかもしれません。
障害年金の対象となりうる範囲をあげると大まかに下記になります。
- 身体の障がい
- 精神疾患
- 内臓・循環器系の障がい
- がん
身体の障がいは目、聴覚、肢体(手足など)が対象となります。
精神障がいでは統合失調症、うつ病、認知障がい、てんかん、知的障がい、発達障がいなどが対象となります。
内臓・循環器系の障がいは難病など指定された病気が対象となります。
日本人の2人に1人が患うと言われているがんも程度や条件によって対象となる場合があるのですね。
障害年金を受けるための要件
- 初診日の証明ができる
- 初診日の前日に一定の年金保険料を納付している、または免除手続きをしていること
- 初診日から1年6か月以上経過していること
- 障がいの程度が規定の程度に該当している
あくまでも初めの一歩としての要件です。「初診日」が重要なポイントとなるようですね。次にご紹介する必要な書類でもお伝えしますが、病院を受診した履歴が大切になります。受診すると医師がカルテを書きます。カルテは病気の記録になりますが、カルテの保管義務は5年以上を過ぎると病院によって扱いが異なるようで、破棄されて記録が残っていなこともあります。どの病院を受診したのか、受ける側も記録をしておく必要があります。
申請に必要な書類はどんなものがあるの?
- 年金裁定請求書
- 受診状況等証明書
- 診断書
- 病歴・就労状況等申立書
- 受け取り口座の通帳コピー
- 年金者支援給付金請求書
さらに、家族構成や病状によって、戸籍などの情報や障害者手帳が必要となります。
審査のほとんどは書類で決定される
多くの書類が必要なことがわかりました。この書類がとても重要なのです。なぜなら障害年金の認定は対面や電話などでの審査は行わないためです。そうです。書類審査のみなんですね。書類に書かれていることが全てになります。そして書類の中でも病院に出してもらう「診断書」の内容で審査の結果が決まってしまうと言われています。
しっかりと病院で医師からの診断を受け、症状が記載されていれば、審査する役所側に誤解されることなく審査が進みます。しかし現在の病院運営の状況からすると、審査で誤解を生じない「診察書」をスムーズに得ることは難しいケースが多いようです。病状によっては診察時間が5分と短いこともあります。その点からも普段からしっかりと医師とコミュニケーションをとるように意識する必要がありますね。補足ですが、初診での診断書の発行されることはあまりありません。3-4回の通院が必要になる場合があります。医師が状態を判断するのに時間が要するためです。
そして申請者本人が作成する中で最も難しい書類が「病歴・就労状況等」と言われています。
この書類は発病から現在までの病歴を記載する書類になります。通院する医療機関ごと・一定の期間ごとに書いていきます。病状によっては生まれた時のエピソードから書く必要もあり、難しさを増します。
しかし、ご自身の症状を伝えることができる唯一の書類になります。有効に使えるよう準備したい書類です。
審査の結果がでるまの期間はどれくらいなの?
申請を出すまでにも、
- 診察の履歴を確認する
- 診断書を書いてもらう
- 役所関係の書類をそろえる
- 自らの履歴を書き出す など
準備には時間が必要になります。
そして、それを審査する行政もしっかりと時間を書けるようです。通常2-3か月審査にかかります。
場合によっては書類の再提出が必要になり時間がさらにかかります。
そして実際に年金支給になるまでもプラス数か月を要します。
いかがだったでしょうか。
なかなか大変だなと感想を持たれた方が多いかもしれません。
ましては通常の生活が難しい中で、様々な関係機関に問合せを行うので負荷が高くなります。
この年金を得る理由は社会復帰のための第一歩として、生活を安定させることです。この視点がずれてしまうと申請をするのもためらってしまいますね。
生きずらい時代、一人でできなくて当たり前。手を借りよう。
目的をしっかりと見据えて行動を起こしたいと思えたなら、その先は一人でやる必要はありません。むしろ、しっかりと誰かの手を借りてください。身近な人に相談する。もし、相談できる相手がいないなと思ったならあらゆる公的の支援を調べてみましょう。
今回の障害年金は様々なケースによって状況が異なってきます。さらに、制度は常に変更があります。新しい情報はご自身の市町村の情報を確認してください。また、申請の専門家は社労士になります。社労士にはどういったことをどれくらいの金額で依頼できるのか調べてみてください。また、動画やウェブサイトでは専門家や、実際に申請を行った方が解説をしてくれています。できることから始めてみてください。
「生きづらい」時代になったと言われていますが、それは国も承知です。あらゆる支援をあらゆる方に提供できるよう整えているところです。ぜひ一人で悩まずに声をかけてください。
そして、就職活動に移りたいとなった際には就労支援という制度を思い出してください。
私たちプラーナは就労支援を行っています。
つながる、ひろがる、のびていく
一歩を踏み出すことは簡単ではありません。
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