”障がい”
身近に診断を受けた方がいる人は、この言葉の重みを何度か感じたことがあるのではないでしょうか。
「”障がい”を受け入れる」それは言葉で言うほど簡単なものではなく、悩み、苦しむ時間を経て受け入れられる人もいれば、受け入れることなど到底できない人もいます。
どちらが正しいとかそんな単純な問題ではなく、一人ひとりに異なる「向き合う時間」や「きっかけ」が必要です。
今現在その言葉の重みに苦しんでいる方、もしくは過去に苦しまれたことがある方へ。少しでも心が軽くなるきっかけとなったらと願いながら、今回は「障がいを受け入れる」と言うテーマで執筆させていただきます。
目次
そもそも障害とは一体なんなのか?できる限り分かりやすくご説明します
”障がい”という言葉の表現はとても幅広いですが、その中でも身体障害、精神障害、知的障害、発達障害など種類は多様です。困っていること、「障がい」と感じることは一人一人異なり、身体の方でも、目が見えないのか、耳が聞こえないのか、どのくらい聞こえないのかなど、その程度によっても困ることが異なります。
発達障害でも自閉スペクトラム症、ADHDとで特性は異なりますし、同じ診断を受けた人でも感覚過敏、こだわり、多動などお困りごとは一人一人で違います。
それらの特性がその人を取り巻く「社会」とうまく合致せず自分自身や、周囲の人が困ってしまうことで起こること。それが”障がい”です。
”障がい”という診断を受けることで、診断を受けた人に”障がい”があるように受け止めてしまいますが、
”障がい”はあくまでご本人と社会との間にある壁のことで、ご本人が悪いわけでも、社会が悪いわけでもありません。
「特性」とは、誰しも持っているものです。
障がいがあってもなくても、みな異なる「特性」を持っていますが、それらの特性が医学的に認められいる「障がい」の特性と一致し、尚且つその人のいる環境において「困った!」「配慮が必要!」とご本人が感じ支援を必要とした時に、適切な支援や、自分が生きやすい環境に身を置く手段が”障がい”。つまり、”障がい”を認めるということは自分らしくいられる場所を見出す手段ともいえます。
頑張れば普通になれるのではないかと思ってしまう周囲の方へ
「SDGs推進本部」が日本に設置されたのが2016年5月。誰一人取り残されない、持続可能な社会を目指したのは今から7年も前のことですが、7年経った2023年の現在でも”障がい”があり支援を受ける人に対して否定的な感情を抱いている人もいます。
「障がいを盾にして甘えているだけではないか」
「もっと頑張れば普通になれるのではないか」
人に対して向けられたその感情は、自分自身にも返ってきます。
頑張ってできることと、頑張ってもできないこと。
自分自身であってもその判断は難しい時がありますので他人にそれをはかることはできません。
チャレンジして失敗して、時々成功してを繰り返すことで「頑張ればできる」のさじ加減は自分自身でみつけていくことです。
「もっとできるのではないか」
「もっと頑張ってほしい」
特に親は子供の将来を考え、つい頑張らせてしまうことがあります。
頑張ることは大切なことなのですが、「できない、苦手」を頑張らせすぎてしまうと本人にとって負荷が高くなり気持ちのバランスが取れなくなったり、思わぬところに歪みが生じる可能性があります。
同じ”頑張る”でも、「好き、得意」と思えることを頑張るのか、それとも「嫌い、苦手」と思うことを頑張るのかでモチベーションや伸び方、成長の仕方には大きな差が出てきます。
障がいを受け入れるってどういうこと?
受け入れられているか、受け入れられていないか。そこにはっきりとしたボーダーはなく、誰でも最初から受け入れられるものでもなく。受け入れられるようになるまでにかかる時間は人それぞれに異なります。
そもそも、障がいを受け入れるとは一体どういうことなのでしょうか。
障がいを受け入れられている人の特徴をピックアップさせてただきました。
障がいを受け入れられている人の特徴
- 障がいについて人から言われた言葉に対して「ま、いっか」と思える
- できないことがあっても「なんとかなるさ」と思える
- できないことが他の人はできていても「ま、いっか」と思える
- 「こうなってほしい」よりも「今何に困っているのか」ありのままの本人を知ろうとしている
- 必要な支援や助けを受け入れられる
- 人に話せる
- ”障がいがあること”は特別なことではないと認識している
いくつか特徴を挙げさせていただきましたが、受け入れられるきっかけやタイミングは人それぞれで、受け入れられる段階も人それぞれです。「これは大丈夫、でもこれはまだダメだな」ということが個々にあると思います。
冒頭でも書かせたて頂いたように「障がいは受け入れない」と無意識のうちに心に決めていらっしゃる方もいらっしゃいますし、その選択が間違いとも言えません。それぞれに、苦しみ、悩み、そして選んでいることです。
障がいを受け入れるとは、一言でいうとありのままの自分自身やご本人を、そのまま受け入れ、愛することではないかなと思います。
まとめ
障がいを受け入れることを”障がい受容”といいます。
自分自身や、身近にいる人が障がいを受け入れられないとご本人に合った環境を築き上げる事が難しかったり、ご本人はいつもどこかで無理して頑張って、苦しみがずっと続いていきます。
”就職活動”や”就職”することは、「できること」「できないこと」「得意なこと」「苦手なこと」を知っていく、ありのままの自分自身と向き合っていく事です。
完全に受け入れることはまだ難しくても、「受け入れられるようになりたい」と望むことは大きな一歩ですし、例えそう望むことが難しくても、同じような”障がい”を持つ方の話を聞いたり、関わったり、障がいというものをもっと知ろうとすることで受け入れられるようになる日が近づいていくと私は思います。
―次に繋げる―
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