皆さんこんにちは!
プラーナ八戸です。
プラーナ八戸がある、八戸市の中心街に先日待望の、ある施設がオープンしました!
その施設はなんと、「美術館」!
プラーナ八戸から徒歩5分ほどで突然白い新しい建物が見えてまいります。
長らく建設中ではありましたが、11月3日にお目見えとなりました。
現在は「出会いと別れのアートファーム」とのことで企画展の展示となっておりますが、今後どんどん楽しそうな企画もあり胸が躍ります。
アートも、実は心のリフレッシュにはとても良いツールになります。
「アートセラピー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
アートセラピー(絵画療法・芸術療法)の起源は1940年ごろだといわれています。
おもしろいことに、イギリスとアメリカで同時期にスタートしたようですね。画家が結核の診療所や精神病院などの患者に絵を描かせることで、治療効果がみられたところから、アートセラピーは発展していきました。
アートセラピーはこの後、アメリカ、イギリス、フランスなどで、治療の場に積極的に取り入れられます。日本におけるアートセラピーの歴史はそれより遅く、戦後に発展し、また欧米諸国にくらべて知名度も低く、最近までほとんどの方は知らなかったのではないでしょうか。
「アートセラピー」といえば絵画がいちばん知名度がありますが、コラージュ、 箱庭、 陶芸、 音楽などから、詩歌、 俳句、 物語、 ダンス……とにかく、芸術の分野であれば、なんでも「アートセラピー」と言えそうです。 ほかにも写真、 粘土造形、 立体造形、……なんと、人形劇や刺しゅう、 茶道、 生花、 書道などもアートセラピーの領域と捉えられていて、今後さらに裾野は広がっていくのではないでしょうか。
では、アートのもつ効果はどういったものがあるのでしょうか?
1 リラックス効果
絵を描くのが好きで絵画教室に通っているとか、イラストレーターやデザイナーをしているとか、そういう人以外の、普通のビジネスマンやOLのみなさんの場合、学校を卒業してしまってから絵など描くことは、今はほとんどないと思います。なので、ちょっと思い出してみてください。
小学校に上がって、初めて水彩絵の具を使って、画用紙に色を塗ったときのこと。
粘土で怪獣を作ったり、彫刻刀をおそるおそる使って板を彫ってみた感触。
算数や国語の授業は退屈だったけど、図画工作はけっこう好きだった……という方も多いのでは?
よく研究されているのは、脳の使われ方です。算数などを勉強しているときと、絵を描いているときは、脳の別の部分が使われているということは、かなり有名です。脳は同じところばかり使っていると疲れてしまうんですね。だから、別の部分を使うことで、すっきりした気分が得られます。
粘土をこねたり、ハサミを使って切ったり、ノリで貼りつけたり……リラックス効果が得られる理由としてもうひとつ挙げられるのは、手指を使うことで脳の活性化を促すということです。
2 心理的な傷を癒す
この効果があることがわかったことで、アートセラピーは発展してきました。心の傷はカウンセリングなどの場で、カウンセラーに注意深く聴いてもらうことで癒すこともできます。けれども「言葉にできないモヤモヤしたもの」があった場合、どう表現していいのか困ってしまうことがあります。
とくに感情は、どう表現していいのかわからず、抑圧されてしまうことが多くあります。そういった場合に、非常に有効とされているのが、アートセラピーです。わたしがアートセラピーで心の傷を癒した経験をお話しましょう。
その絵画教室は、絵の具やクレヨンだけでなく、毛糸や布地、針金やボタン、スパンコール、色紙、紙ねんど、どうやってつかえばいいのかわからないものまで画材として置かれていて、その日の気分で好きなものを選んで創作できました。
疲れがひどい時は、水彩絵の具で、大きな画用紙にただただひたすら線を描くだけ。上から下に青い絵の具で線を描いていると、なんだか涙を描いているような?そんな気分になって、どんどん線を描きました。そうしているうちに気分がすっきり。シャワーを浴びたあとのような感じもありました。
人間関係のこじれから、嫌がらせを受けたこともありました。そのときは、クレヨンをつかって、画用紙からはみ出るくらい激しく色を塗りつけました。怒りと悲しみの入り混じった強い感情をそこに閉じ込めるかのように。数分後、赤と黒で埋め尽くされた画用紙。
とっても気分がウキウキしているとき。このときは、キラキラひかるスパンコールや色とりどりのボタンをつかい、さらにはその上を透明なセロファン紙で包んで、お菓子のような作品を作りました。
ただ創作するだけでも効果がありますが、あとからその作品を見ることとで、自分の感情を客観視できます。その絵画教室では創作の後に、ふりかえりの時間があり、他の人の作品を鑑賞して感想を述べ合ったりもしました。自分の心の傷を表現した作品を他人の目で見てもらい、受け入れてもらうことで傷が癒えていく……という経験もできました。
3 創造性開発、アイデア創出
アートセラピーは精神的な傷を癒すだけではありません。さきほども書きましたが、大人の場合、普段の脳の使い方には偏りがあります。夢中で創作活動をすると、なんだかすっきりするのは、脳の「いつも使っている部分」とは「ちがう部分」を使うことによる、リフレッシュ効果があるからです。
なので、仕事をしていてどうにも行き詰まってしまったときに、ちょっと一休みして絵を描いたりすることで、意外なアイデアが出てきたり、すばらしい企画を思いついたりすることができます。
この他にも「アート」の効果や可能性はたくさんあります。
ぜひ、みなさんも芸術の秋に「アート」に触れてみてはいかがでしょうか?