こんにちは、プラーナ宮崎です。
GW期間も終わり、通常通りの生活リズムに戻った方もいらっしゃれば、まだまだ本調子ではなく、体がお休みモードの方もいらっしゃるかと思います。
特にGW期間中に夜更かしを繰り返していた方は、お仕事モードに切り替えることに苦戦されているかもしれません。
そこで今回はついついやってしまいがちな夜更かしについてお話したいと思います。
報復性夜更かしとは?
日中に自由な時間がなかった、もしくは思うように活動できなかったとき、そのまま寝るのがもったいないと感じて夜更かししてしまったことはありませんか?
睡眠時間を削ってまでも自由な時間を取り戻そうとするこの行為は、「報復性夜更かし」と呼ばれています。
自分の時間を取れない現実に対して、必要な睡眠時間を削ってまで夜更かしすることで「自分には自由があり、コントロールできる」と証明しようとする心の働きが関係しています。
もともとは中国のSNSで生まれたと言われている用語ですが、夕方以降に我慢した欲求(買い物・飲食・コミュニケーションなど)の数が多いほど夜更かしをしやすいこと、さらに若年層においては、夜更かし中にスマートフォンなどの電子機器を用いてSNSや娯楽を楽しむ傾向にあることも報告されています。
夜更かしをしてしまう人の特徴
「夜更かしをするのは、自分の意志が弱いからかも…」と悩んでいる方もいらっしゃると思いますが、 夜更かしをしてしまう人の社会的背景や心理的な特徴には、どのようなものがあるのでしょうか。
①自己制御能力が低い
夜更かしには「自己制御能力」が関係すると言われています。
自己制御能力とは、生活の中でなにか特定のことに集中したり、逆に考えないようにしたりすることのほか、感情をコントロールすることや飲酒・喫煙などの行動を制限するといった自分自身を制御する能力のことです。
夜更かしをする人は、この自己制御能力が低い傾向があることが研究によって明らかにされています。
また、セルフコンパッション能力が高い人は夜更かしをする可能性が低いことが研究によって明らかにされています。
セルフコンパッションとは「自分への思いやり」のことを言い、失敗や困難なことがあったとき、自分自身を慰められることや、否定的な感情に注意深く気づいて認めてあげることを指します。
これはネガティブな気分を抑える健康な感情調節ができるためだと考えられています。
②明日への期待感の低さ、仕事への嫌悪感
好きではない仕事へのストレスや焦りから、つい夜更かしをしてしまったという経験がある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
夜更かしを引き起こす要因として「翌日に対する期待感の低さ」や「仕事に対する嫌悪感」があると言われています。
「そんなの当たり前」と感じるかもしれませんが、日常への不満を見つめ直すことは自分が人生に何を求めているのかを知るチャンスでもあります。「何が変われば明日を楽しみにできるのか」「どのような仕事なら充実感を得られるのか」という視点に変えていくことができると、生活を改善するきっかけが見つかるかもしれません。
自分でできる夜更かし対策
これまで紹介してきたように、夜更かしをしてしまう行動の背景には、社会構造など多くの影響があります。
つまり、夜更かしは「怠け癖」など個人の性格の問題だけではなく、仕事の忙しさや低賃金労働によるストレス、セルフコンパッションを育みにくい環境によっても生じていると言えます。
ここで大切なのは「自己責任だ」「怠けている自分が悪い」と自分を責めないことです。
夜更かしをしないようにするために、これから紹介する対策を実践してみましょう。
1. スマホを触る時間を減らす
夜更かしとスマホ依存の間には、強い相関関係があることが明らかにされています。
スマホはブルーライトなどの影響により大きな知覚的ストレスを生じさせます。
知覚的なストレスは睡眠をはじめとした、やるべきことを先延ばしにしてしまう理由になることが研究で明らかにされています。
つまり「夜更かしでスマホを触ると、スマホから受けるストレスでさらに夜更かしが進んでしまう」ということです。
どうしても夜更かしをしてしまうときにはスマホを触るのではなく、眠気を誘いやすい温かい飲み物を飲む、読書をする、動画視聴などもプロジェクターを活用すると、夜更かしの改善に繋がります。
2. ジャーナリング
自分の過ちや個人的な失敗について認めて、自分を許すことができる人は先延ばし行為をする可能性が低いことが明らかにされています。
セルフコンパッションのお話でも触れたように、自分に対して思いやりを持って接するとネガティブな感情をうまく調節できるため、ストレスが減り、夜更かしが減ると言われています。
ジャーナリングなどのテクニックを通じて、出来事やそのときの気持ちをアウトプットして客観的に見つめることで、「こんなに上手く行っていない時期なら失敗しても仕方ないな」と自分を許してあげるきっかけが掴めるようになります。
⇒ジャーナリングの詳細が知りたい方は、こちらのブログもご覧ください。
3. マインドフルネス
短い時間でもマインドフルネスのエクササイズを実践した人は、やるべきことを先延ばしにせず、継続してタスクに取り組み続ける傾向が高いそうです。
マインドフルネス瞑想とは、今この瞬間の自分の心や身体の状態に意識を向け、集中する技法のことです。
マインドフルネス瞑想を実践することで、ストレスが減って夜更かしをしにくくなるほか、創造性や記憶力が向上するという研究結果も得られています。
⇒マインドフルネスの詳細が知りたい方は、こちらのブログもご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
報復性夜更かしが若い世代を中心に流行った背景として、長時間労働やそれに見合わない低賃金など、社会構造の影響が大きいと考えられています。
報復性夜更かしは、個人の自己責任や怠け癖といった理由だけでは説明できないため、夜更かしをしてしまう自分に対して必要以上に罪悪感や後悔の気持ちを抱える必要はありません。
報復性夜更かしを引き起こすストレスを減らすためにも、今回ご紹介したジャーナリングやマインドフルネスをはじめとしたセルケアの方法を身に付け、実践していきましょう。
生活リズムを整えて行く上で、睡眠のリズムを維持・安定させることは必要不可欠です。
プラーナでは、生活リズムを整えるためのカリキュラムを実施しています。
ぜひカリキュラムへの参加を通して、就労に向けた生活リズム作りを一緒に行っていきましょう。
最後までブログを読んでいただき、ありがとうございました。