体調不良を感じて病院に行き医師と話をする。定期通院で病院に行って医師と話をする。突発的でも定期的でも、病院に行って医師と話しをするのに緊張することはありませんか?そしてその結果、自分の状態を上手く説明できずに、もやもやすることはありませんか?なぜ病院は緊張するのか、どうしたら上手く説明ができるのか。今回は医師との接し方についてお話ししていきます。
病院に行くとなぜ緊張するの?
そもそもなぜ病院という場所は緊張するのでしょうか。皆さんは考えたことがありますか?実はこれは役割理論というものが関係しています。皆さん、家族といると親だったり子どもだったり兄弟姉妹など、家族内での役割があると思います。仕事の同僚には同僚として、学校の友人には友人として接すると思います。病院に行くとこれと同じことが起こります。無意識に”患者”という役割を演じてしまうんです。この場面に合わせた役割を自然と感じ取り演じることを、役割理論と言います。この役割理論が働くことで、正確な情報や症状、生活状況などが伝わらず、適切な治療に繋がらないことが懸念されています。
話を戻します。皆さん、病院にはなにも症状がなければ行かないですよね。人間は心配事があると原因を求めます。相手がいれば相手に意識が向かいますが、自分の身体になにか症状がでていてると、自分になにかあるんじゃないかと考えてしまいがちです。すると「もしかして自分の生活習慣や、考え方が悪くて怒られてしまうんじゃないか・・・」と心配が生まれます。患者は医師に相談して薬を処方してもらったり、治療や生活のアドバイスや指導を受けます。そうすると、原因が自分にあり、まるで怒られに行くような気持ちになってしまうのです。
以上の2つの理由から、病院に行くと緊張してしまうのです。
どうしたら緊張せずにいられるのか
病院に行くと緊張してしまう理由がわかったところで、次はどうすれば緊張せずにいられるのかです。これはなかなか難しく、長年通院して同じ医師と関わっていても緊張する方は緊張してしまいます。
ここでまず考えなければならないのは、病院に行く理由と相手です。病院に行く理由は、自分に何か症状があって困りごとがあるからですよね。ここに関しては、事前に伝えたいことをメモをして話をするようにすれば、自分が伝えたいことは伝えられます。伝え方のポイントはまた後ほどお話ししたいと思います。
続いて病院で話す相手です。これはもちろん医師ですが、ここでのポイントは相手も人間であるということです。「何を当たり前のことを・・・」と思うかもしれませんが、とても大切なことになります。
医師は専門性の高い職業で、何人もの患者さんと関わっています。そのため、相手の意思や症状を汲み取るのが得意です。しかし、先ほどもお伝えしたように同じ人間なので、言わなくてもわかるわけではありません。患者が話をした症状や生活状況・検査データなど、様々な情報をもとに診断をします。そのため、まず患者から正確に情報を得る必要があります。
人間はだれしも相手によく見せようとします。初対面の相手などには特に気を張り「大丈夫です。問題ないです」と言ってしまいがちです。ですが、医師が求めるのは正確な情報です。「相手は同じ人間で、言わなければ伝わらない」という、当たり前のことですが、これを意識することが大切です。実は患者からはわからないだけで、こちらが緊張していると、医師も正確な話が聞けないので困っているのです。診察というのは、医師と患者が協力しあって初めて成り立ちます。相手は話を聞く態勢が整っています。あとは患者がそこに飛び込むだけです。人間は頼られると嬉しいものです。それは医師も同じですので、思い切って素直に困ってることを話してみてください。
伝え方のポイント
次に症状の伝え方のポイントです。これは日常生活でもよく耳にする5W1Hが大切になってきます。
ご存じの方も多いとは思いますが、頭痛を例にして改めて見ていきましょう。
①Who:だれが
これは自分自身かと思いますが、誰かの受診に付き添ったときには、自分ではない誰かの問診を受ける場合もあります。ですので、主語を明確にするのはとても大事になってきます。
例)私が・子どもの様子が・親の様子が・パートナーの様子が
②What:なにが
メインとなる症状が何かを伝える必要があります。その場合は痛みの種類等も伝えるとわかりやすいです。
例)外側から殴られた後のようにガンガンと痛む
③Where:どこが
次にどこが痛むのかです。頭痛による受診がメインだとしても、他の部分にも痛みなど普段と違う様子があるかもしれません。正確な診断のために、気になることは全てお伝えするほうがいいでしょう。
例)頭ほどの痛みはないけど、胸の苦しさや肩の痛みも感じる。
④When:いつ
何日前からその症状が出ているのかです。この時の注意点としては1~2週間前という曖昧な表現です。
10日前など、はっきりといつから出ているか、なるべく正確に伝えられると診断の手助けになります。
⑤Why:なぜ
次になぜその症状が起きるのかのきっかけです。もしきっかけがなければ、その事実もお伝えしましょう。明確なきっかけがない、というのも大切な情報です。
例)平日は13時頃から痛む・PCを使っていると痛む・何も理由はないけど2日おきに痛む
⑥How:どのように
どのような症状の種類かをお伝えしましょう。ズキズキ・ガンガンなど擬音語を使うとより医師へはわかりやすいです。
例)頭が外から殴られた後のようにガンガン痛い
以上を踏まえ説明すると・・・
例)私が、頭痛が10日前から続いており受診しました。2日おきに午後になると、外側が殴られたようなガンガンとした痛みがでてきます。特に痛み始めるきっかけはないです。それ以外にも、胸の苦しさと肩の痛みが、頭痛ほど痛くはないですが、7日前から時間帯問わず痛み始めることがあります。
というような内容になります。
なかなか、整理して伝えたいこと全てを話すのは難しいと思います。
5W1Hを参考にして、メモ帳やスマートフォンなどを活用して事前にまとめておくと、受診の場面で緊張しても伝えたいことが話せます。どの科に受診するのにも役立ちますので、参考にしてみてください。
どの場面でも求められるコミュニケーション能力
いかがでしたでしょうか。今回は医師との接し方についてお伝えしました。
病院の受診という場面でもそうですが、コミュニケーション能力は様々な場で求められます。そしてコミュニケーション能力と一口に言っても多岐にわたります。伝える力・聞く力・表情や雰囲気など読み取る力。挙げようと思うといくらでも挙げることができます。
コミュニケーション能力を身に着けるためには、日ごろから家族や友人・同僚など、誰かと話をしながら身に着ける必要があります。過去にコミュニケーション能力についての記事がございますので、よろしければご参照ください。
コミュニケーション能力とは。コミュニケーション能力を身に着ける3つのこと
プラーナでは仕事をする・生活していくうえで、大切なコミュニケーション能力をカリキュラムに取り入れています。カリキュラムの参加を通して、一緒にコミュニケーション能力を身に着けていきましょう。
最後までブログをお読みいただき、ありがとうございました。
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