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合理的配慮の範囲はどこまで?わがままや甘えとは違う配慮の事例

合理的配慮の範囲はどこまで?わがままや甘えとは違う配慮の事例

障害を持つ方が働くためには、健常者とは異なる配慮が必要になるケースがほとんどです。障害者雇用を行う企業様にとっても、障害を持つ方が働く上でも切り離すことのできない合理的配慮とは、一体どんなものなのでしょうか。

 

 

 

知的、発達、身体、精神障害者への合理的配慮とは?

知的、発達、身体、精神障害者への合理的配慮とは?
様々な障害を持つすべての方の人権が守られ、他の方と同じような生活ができるようになるため必要な配慮のことを合理的配慮と呼びます。

例えば、目の見えない方であれば文字を読むために点字が必要です。

耳の聞こえない方はコミュニケーションを取ったり意思疎通をするために手話の通訳が必要です。車椅子の方は段差があると先へ進むことができませんし、歩くために杖が必要な方もいます。

身体の障害をお持ちの方も配慮があることで働きやすくなるのと同様に、知的障害、発達障害、精神障害をお持ちの方も合理的配慮を得ることでご自身の能力をより発揮することができ、社会に貢献することができます。

障害者雇用を行ううえで、障害をお持ちの方はもちろん、企業様にとっても合理的配慮は欠かせないキーワードとなりますが、発達障害や精神障害などの場合、どのような配慮が必要なのかが目に見えて分かりづらいといった側面があり、どのような配慮が必要なのかをご本人から発信していただく必要があります。

ですが、発信したこと全てを配慮してもらうことができるとは限らず、企業様の事情や状況もあります。どこまでが合理的配慮の範囲内なのか、どこからが甘えやわがままとなってしまうのか、お互いに共通認識を持つためすり合わせておくことで後から問題へ発展することを防ぐことができます。

 

 

合理的配慮の事例

合理的配慮の事例

障害をお持ちの方が必要としている配慮がそれぞれ異なっているのと同様に、企業側としても配慮できる点、できない点はそれぞれ、職種や企業様のカラーによっても異なります。

ですので、事例はあくまで例であり、どの会社でも受け入れていただける配慮であるとは限りませんが、具体的な例を知ることで、自分にどんな配慮が必要かを知るきっかけになるかもしれません。

 

 

職場環境に対する配慮

 

  • 机や椅子の高さ調整や、位置の調整
  • 車通勤の許可
  • 移動用の手すり設置
  • 盲導犬、聴導犬、介助犬と一緒に出社することへの許可
  • オストメイト対応のトイレの設置
  • 車椅子でも通れる通路を作る(バリアフリー)
  • 車椅子で乗り降りできる駐車スペースの確保
  • ドアの開閉のサポート(車椅子)
  • エレベーターの開閉時間の設定を長くする
  • トイレ設備を車椅子でも利用できるように変える
  • 高いところにあるものを取るときに協力してほしい
  • 移動に時間がかかることへの理解
  • 音声読み上げソフトの使用
  • 日常的に使う備品の位置をわかりやすく整理する

 

 

業務に関する配慮

 

  • 立ち仕事を座って行えるようにする、もしくは座ってできる仕事を割り当てる
  • 聴覚障害があることがお客さんにわかるバッジをつける
  • トイレ掃除など細菌感染の可能性のある業務を避ける(内部障害)
  • 業務内容のわかりやすいマニュアルを作る(発達障害・知的障害)
  • 一度に大きなノルマを与えず、指示をこまめにする(精神障害・発達障害・知的障害)
  • 最初は業務の負担を少なくし、徐々に慣れてもらう(精神障害・発達障害・知的障害)
  • マニュアルにふりがなをつける(知的障害)
  • 指示はひとつずつ行い、終わってから次の指示を出してほしい(発達障害・知的障害)
  • 社外の人と関わる業務を避ける(精神障害・発達障害・知的障害)
  • 新しい内容の仕事があるときは、事前に伝えて心の準備ができる時間を作る(精神障害・発達障害・知的障害)
  • 単純な作業の割り当て
  • 勤務地の配慮

 

 

勤務時間に関する配慮

 

  • 透析のスケジュールに合わせ勤務時間を考慮する
  • 継続可能な勤務時間の設定(精神障害・身体障害)
  • その日の体調に合わせた休暇や遅刻・早退の許可(精神障害)
  • 1時間の休み時間を30分・15分・15分に分割して与える
  • 通院のための休暇・遅刻・早退の許可
  • 通院日のシフト調整
  • 器具の付け替えなどによる長期入院のための休暇
  • 残業は極力させない
  • 通勤ラッシュに重ならない通勤時間
  • 生活リズムを整えるため、シフトではなく勤務する曜日と時間を固定する

 

 

理解をしてもらえるだけでとても助かる

 

  • 色を識別できないことへの理解
  • 文字を読むことに時間がかかることへの理解
  • 自分でもどうしようもできないこだわりがあることへの理解

 

ここへあげた事例はほんの一例です。障害により配慮が必要となる事柄は様々でしょう。

人は皆、自分が経験していない事柄に対して理解を示すことは簡単なことではないかもしれませんが、理解したい、知りたいと少しでも思う気持ちが、合理的配慮への第一歩につながるのではないかと思います。

 

 

合理的配慮を求めることで甘えやわがままと受けとられませんか?

合理的配慮を求めることで甘えやわがままと受けとられませんか?

障害について理解が浅いうちは、障害をお持ちの方が求める要求が、配慮の必要なことなのか、もしくは甘えやわがままから来るものなのか分からなかったり誤解をすることがあるかもしれません。

障害をお持ちの方にとっても「こんなことを言ったらわがままだと思われるだけなのでは」と心配になってしまう気持ちもとてもよく分かります。

プラーナは就労支援をしていく上で、ご利用者様が「就職する」ことよりも、「就いた仕事を長く続けていただくこと」が大切だと考えています。就いたお仕事を長く続けていただくことは、企業様にとっても、障害をお持ちの方にとっても有益です。

我慢をして体調を崩してしまったり、溜まっていたストレスが爆発し雇用主様との間に溝ができて修復できなくなってしまうなど、大きな問題に発展しないためにもご自身の体調管理は最も大切なベースとなるスキルです。

体調を万全にしお仕事を継続するために、どうしても必要だと思われることは正直に発信していくことが大切ですが、その際に気をつけておきたいポイントと上手な発信のコツについて次の項目で書いていきます。

 

 

障害者雇用の際に合理的配慮を求めるコツ

障害者雇用の際に合理的配慮を求めるコツ

合理的配慮を求める側としては、「言い出しづらい」「どう伝えたら良いのだろう」と思ってしまうのはきっと皆さん同じです。

「伝えたところで理解してもらえないのでは」といった不安は常にありますよね。かといって内に溜め込んでいても問題は大きくなるばかりで、そういったストレスが離職の原因にもなりかねません。

では、どのように伝えたら良いのでしょうか?以下のポイントを参考になさってください。

 

早めに伝える

ご自身が自覚されていて必要とされる配慮は予め企業様にお伝えし、ご了承いただいた上で就職されるのが最も良い形です。企業様も、対応できる点とできない点を考慮し採用することができるので、お仕事が始まった後「こんなはずじゃなかった」という問題に直面することを防ぎます。

お仕事を始めてみて気がつく点もあるかと思います。それらは以下の点に注意し伝え方にも心配ることをお勧めします。

 

配慮が必要な点は具体的に伝え、同時に理由も伝える

曖昧な伝え方をしてしまうと、どんな配慮が必要なのかが伝わりづらいです。配慮が必要な理由と、ご自身の状況、具体的な提案をすることでその配慮が可能かどうか、企業様も判断がしやすくなります。

 

会社側の状況や意向へも耳を傾ける、気を配る

もちろん、どんなに配慮が必要だったとしても配慮をすることが可能かどうかは企業様が決定することです。一方的な要求ではなく、会社の状況や環境にも気を配ることはとても大切です。

 

可能であれば交渉を第三者に依頼する

合理的配慮を得るために、仲裁者を通し状況を伝えたり聞いたりできるとよりベストです。間に一人、人が介入することでより客観的に物事を見ることができるからです。

 

 

合理的配慮の交渉も行います。プラーナの就労・定着支援

 

プラーナの支援では、就職活動中の面接同行はもちろん、就職をされた後も直面する問題に対し、企業様との間に入り支援を行います。

企業様に直接は言いにくい配慮して欲しい点や、反対に企業様から障害者様へ伝えたいことなど、間に入り両者の立場に立って問題解決に努めます。

 

 

まとめ

 

障害者雇用をお考えの企業様、または一般就労を目指したい障害者様は一度施設をご覧になってみてください。質問やお悩みなどもお聞きしています。

また、施設の様子をSNSからも発信しておりますのでお気軽にフォローしてください。

 

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