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なぜ人と近づきすぎるといけないの?発達障害とパーソナルスペースの関連性

職場やプライベートで「ちょっと近いです」などと言われたり、避けられたり、嫌な顔をされたりしてしまったことありませんか?自分は特に人との距離を意識していないのに、距離が近いと言われたり避けられたりしてしまうと戸惑ってしまいますよね。

発達障害と診断された方や発達障害を疑っている方の中で、人との距離感で苦労したり悩んだり疑問に思ったりした経験がある方もいらっしゃるかもしれません。今回は、人と近づきすぎてはいけない理由と、発達障害とパーソナルスペース(距離の感じ方)の関連性をお伝えしていきます。

 

目次

 

ADHDや自閉症スペクトラム障害は距離感が難しい?

今回は、ADHDやASD(自閉症スペクトラム障害)といった、人との距離感が掴みづらいと言われている2つの発達障害について、考えていきます。

 

ADHD/ADD(注意欠陥・多動性障害)

・人の話に集中が出来ない

・周囲の刺激に気が散る

・衝動的に思いつきを口にしたり、実行したりしてしまう

・長期的な仕事に手がつかず、締め切りぎりぎりになってしまう

・時間の見立てが難しい

・ケアレスミスが多い

・物忘れが多い

 

ASD(自閉症スペクトラム症)・・・自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群を含めた障害の総称

・同僚や上司との距離感が分からない

・相手の表情や気持ちを読み取ることが苦手

・コミュニケーションをとるのが苦手

・報連相が少ない、あるいは多すぎる。

・客観視することが難しい

・複数の仕事や予定を上手く管理できず、約束を忘れたり締め切りを破ったりしまう

・音や光、香りなどへの感覚が敏感だったり鈍感だったりする

 

大まかですが、それぞれの発達障害の特徴を挙げました。これらの特徴に全部が当てはまることもありませんし、

全部の特徴に当てはまったとしても障害であるとは限りませんが、一般的に以上の特徴が挙げられます。

 

そのほか、ADHDやASD(自閉症スペクトラム障害)の方は空間認知が苦手な一面があります。

空間認知とは、物体の大きさ・姿勢・形・向き・速さや、物体のそれぞれの位置関係を正しく認知する能力のことです。

ADHDやASD(自閉症スペクトラム障害)の方はこのような空間認知が苦手な方が多く、人との距離の把握が苦手だと言われております。それが、距離が近くなってしまう理由かもしれませんね。

 

また、ASD(自閉症スペクトラム障害)の方は、感覚が敏感だったり鈍感だったりする特性があります。

その関係で、人との距離に関してもその特性が現れる場合があります。人が近づくと敏感に反応してしまうこともあれば、どんなに人が近くても違和感がない方がいるのです。

 

 

パーソナルスペースとは

パーソナル(個人)+スペース(空間)=パーソナルスペース

パーソナルスペースは、個人の心理的な安全が確保できる空間という意味合いがあります。

 

人間には相手との関係性によって「これ以上近づかれると不快になる」距離というものがあります。この距離を半径に、その人を中心とした円状の領域(心理的縄張り)をパーソナルスペースと呼んでいます。パーソナルスペースに親しくない人が入ってくると不快感・嫌悪感・緊張感を感じるのです。

 

このパーソナルスペースを知ることで人との適切な距離感を意識することが出来ると思います。

パーソナルスペースは人との関係性によっても違います。

一般的に、パーソナルスペースは以下のように分類されます。

 

密接距離(親密度が高い):0~45㎝

これは、手を伸ばして触れられる距離です。家族や恋人、非常に親しい友人と関わるときが当てはまります。

親しくない人がこの密接距離に入った場合は不快感が生じるため、注意が必要です。

 

固体距離(親しい間柄):45㎝~1.2m

これは、手を伸ばして触れるか触れないかの距離です。親しい友人や知人、同僚や上司との適切な距離は個体距離と言われております。ただし、友人であってもそれが異性の場合は相手に不快感や警戒心を抱かせてしまう場合があるため注意が必要です。

 

社会距離(仕事相手):1.2m~3.5m

これは、相手には手が届きにくいものの、会話は容易に行うことができる距離です。職場の上司や同僚、お仕事での商談や来客者の方、初対面の方などとは社会的距離が適切です。仕事をする上では社会距離を意識して相手との距離を保つことが必要です。

 

公衆距離(顔見知りでもない人):3.5m以上

これは、複数の相手が見渡せる距離です。講演会等、公式な場での講師と参加者の距離がこれにあたります。

公共の場での一般的な交流やパフォーマンスなど、大勢の人々が関与する領域です。

これは、個人的な繋がりのない他人同士の距離です。

 

 

職場におけるパーソナルスペースの保ち方

あいさつ、心をこめて

「パーソナルスペースとは」では、相手との関係値による適切なパーソナルスペースについてお話をいたしました。

職場においては、お互いが手を伸ばして当たるか当たらないか程度の社会的距離(1.2m~3.5m)がベストであると考えられます。

仕事をする際には、パーソナルスペースを意識して、相手との距離を適切に取ることでコミュニケーションを円滑にすることができます。

とはいっても、仕事上状況によってはパーソナルスペースの距離が近くになることもあります。

例を挙げると

・名刺交換

・お茶を出すとき

・混雑していて声が届かないとき

・相手のPC資料を覗いてみるとき

・狭い通路を通るとき

 

これらの状況下では、相手に近づかない方が不自然ですよね。

こんなとき、相手を不快にさせずに近づくにはどのようにすればいいのでしょうか?

 

上記で述べた状況のように、ちょっと手を伸ばすと相手に手が届く距離感になる場合は、相手に「失礼いたします」などといった一言を伝えると良いでしょう。

急に相手との距離を詰めてしまうと、パーソナルスペースが広い人に対しては不快感や嫌悪感、緊張感を与えてしまいかねないので、一言声をかけるなどの心遣いができるといいですね。

狭い道や空間など、人との距離を保つことが難しい状況であるときは、立ち止まって相手に道を譲ったり、遠回りをしたりなどすることで距離を保つように心がけてみましょう。

 

また空席がある状況のとき、自分自身は気にならないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、一つ席を空けるなどなるべく人と隣にならないようにしましょう。

こだわりが特性としてある方もおり、この席でないと嫌だと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、公共の場ですのでなるべくなら人も少なく、空間があるときは、現在座っている人を優先にして人と距離をとれる位置に座るように心がけてみましょう。

 

 

まとめ

いかがでしたか?

パーソナルスペースを正しく理解しておくことは、コミュニケーションを円滑にするために役立ちます。

また、人への声掛けを行うなど、ちょっとした心配りをすることで人間関係の良好化を目指すことができます。

パーソナルスペースの広さは人それぞれだということを念頭に置いて、人との距離を意識して過ごしてみてくださいね。

 

就労移行支援プラーナでは、今回お伝えした適切なパーソナルスペースの取り方をはじめ、社会生活におけるコミュニケーションスキルについてSST(社会生活技能訓練)やJST(職場対人技能訓練)を通して学ぶことができます。場面に応じての対処法を考えて実践を行うことで、コミュニケーションスキルを向上させることができます。

 

その他にも、体調管理・生活習慣やストレス対策に関するカリキュラムも実施しております。
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