
よく職場で「ちょっと近いよ」や「すこし離れてほしい」などと言われて傷ついてしまったことはありませんか?
自分では、距離が近くないと思っていたのに近いと言われてしまうと戸惑ってしまいますよね。
発達障害と診断された方や発達障害を疑っている方の中で、人との距離感で苦労した経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、どうしたら人との距離感が上手にとれるか考えていきましょう!
大人の発達障害。ADHDや自閉症スペクトラム症
まずは発達障害についてしっかりと理解を深めておきましょう。
発達障害の診断はとても難しく、専門医が様々なテストを行って慎重に判断します。
発達障害と言われているものは以下のものとなっています。
・ADHD/ADD(注意欠陥・多動性障害)
・自閉スペクトラム症
→自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群を含めた障害の総称
・LD(学習障害)
それぞれの発達障害に特徴があります。
その特徴に全部が当てはまることもありませんし、
全部の特徴に当てはまったとしても障害であるとは限らないのです。
ただ、診断を受けている方は自身の発達特性について理解しておくと人間関係がを円滑にすることができるかもしれませんよね?
ADHD/ADD(注意欠陥・多動性障害)
・人の話に集中が出来ない
・衝動的に思いつきを口にしたり、実行したりしてしまう
・長期的な仕事に手がつかず、締め切りぎりぎりになってしまう
・時間を守れなかったり、時間の見立てが難しい
・ケアレスミスが多い
・物忘れが多い
ASD(自閉症スペクトラム症)
・同僚や上司との距離感が分からない
・コミュニケーションをとるのが苦手
・報連相が少なかったり、あるいは多すぎる。
・客観視することが難しい
・複数の仕事や予定を上手く管理できず、約束を忘れたり締め切りを破ってしまう
・ネガティブな印象を与える言葉を知らずに作ってしまう。
・感覚が敏感だったり鈍感だったりする
LD(学習障害)
・字が上手く読めない。黙読は出来るが声に出すのは難しい
・字を上手く書けない
・計算が上手くできない。
それぞれの特徴を大まかですが挙げてみました。
今回はADHDやASDといった人との距離感がわかりづらいと言われている2つについて
一緒に考えていきたいと思います。
ADHDや自閉症スペクトラム障害は障害距離感が難しい?
ADHDや自閉症スペクトラム障害の方は空間認知が苦手な一面があります。
キャッチボールをする際に、相手に向けてボールが届くように、また強く投げすぎないように考えたりしながら投げますよね?相手の位置を把握したり、距離を考えたりするのは得意ですか?
空間認知とは、物体がある場所・向き・大きさ・姿勢・形・速さや物体のそれぞれの位置関係を正しく認知する能力のことです。
ADHDや自閉症スペクトラム障害の方はこの事が苦手な方が多く、人と人との距離の把握が苦手なので
距離が近くなってしまっているのかもしれませんね。
また、自閉症スペクトラム障害の方で感覚が敏感だったり鈍感だったりする特性がありますよね。
その関係で、距離に関しても、人が近づくと敏感に反応してしまうこともあれば、どんなに人が近くても
違和感も感じない方もいます。
パーソナルスペースとは?
人間には相手との関係性によって「これ以上近づかれると不快になる」距離というものがあります。この距離を半径に、その人を中心とした円状の領域をパーソナルスペースと呼んでいます。
このパーソナルスペースを知ることで人との適切な距離感を意識することが出来ると思います。
パーソナルスペースは人との関係性によっても違います。
それぞれの距離感を表すとこのようになります。
密接距離(親密度が高い):0~45㎝ 手を伸ばして触れられる距離
固体距離(親しい間柄):45㎝~1.2m 手を伸ばして触れるか触れないかの距離
社会距離(親しくもなく顔見知り):1.2m~3.5m 大きな机越しでの距離
公衆距離(顔見知りでもない人):3.5m以上
親しい間柄の人とは、密接距離になります。
家族や恋人などが当てはまります。
親しい同僚や上司は適切な距離は個体距離と言われております。
初めてお会いする方、例えばお仕事での商談や来客者の方などは社会的距離です。
相手との関係で距離を測ることが大切ですよね。
パーソナルスペースを意識しすぎて無理な態勢をとったりしないように気を付けなければなりません。
状況によっては、親密度が低いときでもパーソナルスペースの距離が近くになることもあります。
例にあげると
・名刺交換
・お茶を出すとき
・混雑していて声が届かないとき
・たくさんの人がいて、社会的に距離を
・相手のPC資料を覗いてみるとき
・狭い通路を通るとき
手を伸ばして当たるか当たらない社会的距離がお仕事ではベストかもしれませんね。
パーソナルスペースを意識してお仕事をしていくと、相手をびっくりさせずにより良い人間関係が築けるかもしれませんね。
ちょっとした心がけも大切に
パーソナルスペースを意識することで人との距離を適切に保てることをお話しましたが、上記で状況によって距離が近くなってしまうこともあるとお伝えさせていただきました。
そんなときはどのようにすればいいのでしょうか?
ちょっと手を伸ばして距離が近いなと感じる距離感になる際は一言相手に
「失礼いたします」などといった一言を言いましょう。
距離が急に近くなってびっくりしてしまうので声をかける心遣いをしましょう。
狭い道や空間など、人との距離を保つことが難しい状況であるときは
時間に余裕があるのであれば、立ち止まって相手に道を譲ったり、遠回りなどして距離を保つように心がけてみましょう。
また空席がある状況のとき、自分自身は気にならないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
一つ席を空けるなどなるべく人と隣にならないようにしましょう。
こだわりが特性としてある方もおり、この席でないと嫌だと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
公共の場ですのでなるべくなら人も少なく、空間があるときは、現在座っている人を優先にして
人と距離をとれる位置に座るように心がけてみましょう。
まとめ
いかがでしたか?
パーソナルスペースはビジネスマナーの一つですので意識してお仕事のときに活用してみてくださいね。
また、人への声掛けなどちょっとした心配りをすることで人間関係が向上すると思いますので是非行なってみてくださいね。
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