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【就職事例】統合失調症 30代女性「自分の働く姿が想像できなかった」|リワーク体験談

精神疾患 統合失調症 就職事例

※写真はイメージです

統合失調症 30代女性 Aさん

プラーナ相模原利用期間 1回目1年 2回目1年

 

自分を支えてくれた人へ恩返しがしたい。

「プラーナを2回も利用するのは多分私が初めてだったと思うんです。だから、2度目の利用した最初の頃は就職がうまくいかなかった罪悪感と職員へ対する申し訳ない気持ちでいっぱいでした」

そう語るAさんは、学生の頃に統合失調症を発症し恐怖心から公共交通機関を利用することができなくなり、人に会うことも怖くなり自宅から出ることがなかなかできず、病気の症状が原因でお仕事を見つけては退職…を繰り返していた。

「働いている自分の姿が想像できなかった」と話すAさんも現在は勤続5年。備品の管理や事務仕事を任され自身の病気と折り合いをつけながら今もお仕事を続けている。

この記事ではプラーナを卒業されたAさんが、どのようなきっかけでプラーナと出会い、どんなチャレンジを乗り越え変わっていったのか、ご紹介します。

 

 

 

 

目次

 

 

01.就労移行支援プラーナを知ったきっかけは「福祉のしおり」から

「プラーナと出会う前は外に出るのが怖かった」とういうAさん。

公共の交通機関を利用することができなかったり、人が怖い気持ちになってしまったため友人と会う時にも家に来てもらうことがほとんどだったそう。

プラーナを知ったきっかけは、当時一緒に住んでいた彼が市役所で福祉のしおりをもらってきてくれ、そこにプラーナの連絡先が載っていたこと。

就労移行支援の利用を開始した当時のことをAさんに尋ねると、「あの頃はあまり深く考えていなくて。自分が仕事をしたいと思っているのかもよく分からなくなっていて。。とにかく生活習慣を整えたい、変わりたいという気持ちから『何か始めないと』と漠然と思っていた」と仰っていた。

今のままではいけない、何かを変えるきっかけが欲しい。そんな気持ちで深くは考えず行動できたことが、今の自分に繋がっていると当時を振り返っている。

 

02.就労移行支援プラーナ利用開始!でも全然通えない

「プラーナを利用した当初は全然通所できてなかったですよ」

外に出るのが怖い、電車やバスにも乗ることができなかったAさんが一番最初にぶつかった課題は「通所」だった。

プラーナの施設は自宅から徒歩で通うことができたため、公共交通機関を使う必要がなかったのは幸いだったが、朝起きれない、目は覚めていても体を起き上がらせることができなかったと言う。

「プラーナが入っているビルの下のところまで行くんですけど、そこから中に入ることがどうしてもできなくて。プラーナのビルの下から電話をかけて休むこともよくありましたね」

 

週に1回通所できるかできないか。ベッドから起き上がることができなかったので、カリキュラムは午前中通うことができず、カリキュラムが終了し他の利用者さんが帰った午後15時過ぎに職員と話をするため通所することもしばしばあった。

 

「プラーナに通うことを習慣に」まずは行ってタイムカードを押す。

時間通りに通うという、当時のAさんにとって大きな目標を掲げるのではなく、何時になってもいいからとにかく行ってタイムカードを押す。それを習慣にすることで、徐々に通所のリズムが整っていった。

 

また、当時飲んでいた薬の影響から、動きがカクカクしたりスローになったり、とにかく反応が遅かったが職員や医師と相談をしながら少しづつ減薬を進めていくことで気持ちの面でも自分が回復に向かっていると感じ身体的にも副作用の影響を受けることがなくなり元の自分に戻っていった。

 

「後、今もある課題なんですけど…」と前置きし話してくれた課題が感情のコントロール

プラーナに通所していた当時も、卒業した今も、自分に対する悔しさが感情になり溢れてしまうことがあり、お仕事をする上で周囲の人に迷惑をかけてしまうことが課題だったそう。

「感情のコントロールは、溢れる前に話すこと、相談することが一番の対応策でした」と話すAさんからは、今の職場でも困ったことや自分の中に溜まってしまった感情を適度に吐き出せる「場所」を見つけているのだなということが伺えた。

 

 

03.就労移行支援プラーナを利用することでの変化

病気が発症する前は料理が好きだったAさん。

体調が悪くなることで意欲が低下し、プラーナを利用した頃には自炊ができなくなっていた。「自炊をするようになったことが体調回復の大きなきっかけになったと思う」と話すAさんは、キッチンの広い部屋へ引っ越しをし、スーパーが近くなり買い物もしやすくなったことで自炊への意欲が高まったことが自分の体調回復に大きな影響を与えたと思うと振り返る。

「食生活が整うと、気持ちの面でも大きく変化があって肌の調子も良くなって、それが大きかったと思います」

 

また、プラーナ利用前は人に相談することができなかったが、プラーナで自己発信することの大切さを学び、職員だけではなく同じ病気を持つ利用者さんと仲良くなったり、仲間として交流する中で、相談できる人が増えて行ったことも自身の成長に大きな影響を与えたと仰っていた。「元々人は嫌いではなかったけれど、もっと関わっていきたいと思うようになりました」

プラーナでは利用者同士の関わりが多く、頑張っているのは自分だけではないと感じることが一緒に頑張れるエネルギーにつながった。

 

また、自分のことや自分の病気について、深く考えることはあまりなかったが、プラーナでのWRAPカリキュラムやフリープログラムを通して、「リフレーミング」や「アンガーマネジメント」を学び、自分がどう感じていたのかを深く考えるきっかけとなり自分自身への理解へとつながっていった

 

04.就職活動中にぶつかったこと、大変だったこと

就職活動で困難だと感じたことについて話を伺うと、一回目の就職のお話をしてくださった。

Aさんはプラーナを利用してから一度就職をし、退職をされている。

 

体調が整い就職活動できる準備ができると、就職活動のステップに進むが、Aさんの場合、お仕事を見つけ就職するまでにそんなに時間はかからなかった。ご自身で求人検索をし、見つけた求人を職員へ持っていき、数日間の実習を経て就職。と、とんとん拍子に進んでいったそう。

 

ところが、大変だったのは就職後。

数日間の実習期間には気がつかなかった問題や就職後に初めて直面するチャレンジがAさんを襲った。

職場の雰囲気が合わない、コミュニケーションがうまく取れない、価値観の違い。

また、自分自身が思うよりも体力が追いつかず、勤務中ずっと立って行う仕事に勤務後にはへろへろになってしまったという。そんな中での勤務に加え、いずれは週30時間勤務してほしいとの職場からのプレッシャー、悩んでいることを上司にも相談をしたが、相談したことで返って状況が悪化し余計に職場に行きづらくなってしまったこともあった。

 

朝起きて、泣きながら職場へ向かい、なんとか気持ちを落ち着かせて職場に入るが、とても冷静に仕事ができるような状態ではなかった。3ヶ月ほど続けたが、体調悪化で継続が難しく、退職し、しばらく自宅療養に入ることとなる。

 

 

05.プラーナを再利用して再就職、そして今

1回目の就職先を退職ししばらく自宅療養を続けていた時、当時のプラーナの施設長から電話が入った。

電話の内容は引きこもっているAさんの様子の伺いと、プラーナ再利用に関する提案だった。

 

プラーナをもう一度利用できることは就職をやり直せるという希望にもつながったが、その反面、送り出してもらった施設にすぐに舞い戻ってしまった自分自身への不甲斐なさもとても感じていた。

 

当時は就労移行を2度利用する人がいなかったため、申し訳ない気持ちが強くあり、他の利用者さんが卒業されるたび素直に送り出すことができず、卒業セレモニーに出席することができなかった。

辛い気持ちが込み上げ職員へ相談することもあった。

 

1度目の就職で離職をしたことで自信をなくし、キャリアプランカリキュラムで行っていた就職適性検査では自信の無さが顕著に結果に出ていて、どんな仕事が合うのか、自分の仕事する姿を思い浮かべることができなかった。就職に対して積極的になれず、求人を検索をしても「これがやりたい」と思えるものがなかった。

 

2回目の就職活動では、秋頃当時の担当職員の方から話があり、新しい障害者雇用の案件の提案を受けた。

自分を認めてもらった気がしてとても嬉しかった。

5日間の実習を経て採用が決まったが、2度目の就職ということもあり他の利用者さんがどう思うかが不安な毎日が続き、担当職員とも就職について他の人へ話すタイミングなど一緒に考え悩んでいたとのこと。

 

現在では就職から5年が経ち、最初は自分の立場に慣れないこともあったけれど、現在ではだいぶ業務やご自分の体調のセルフケアも上達してきた。

同時期に卒業した利用者同士の交流も続いており、仕事での悩みで話せないこともあるが、話さなくても理解してくれ、支え合える仲間と出会えたことが現在の活力となっている。

今の目標はまず体調の安定を維持すること。そしてスケジュールの立て方もうまくできるようになりたいと思っている。

 

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