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【就職事例】統合失調症 20代男性|「自分の進路は自分で選ぶ」リワーク体験談

【就職事例】統合失調症 20代男性|リワーク体験談

※写真はイメージです

統合失調症 20代男性 Dさん

プラーナ相模原利用期間 26ヶ月 

 

自分の進路は自分で選ぶ。

筆者がDさんと初めてお会いしたのは、令和3年の秋。

当時のDさんの印象を一言で表すとしたら「自分から」

初めて会った人への挨拶や、ご利用者様同士の声掛け、カリキュラム中の挙手や発言、質問や困ったこともご自身から発信される。けれどとても謙遜で、礼儀正しく人に不快な印象を与えない好青年でした。

そんなDさんも、現在の職場に出会うまでには紆余曲折がありました。

どうやってプラーナと出会い、どのように変化し就職されていったのか書いていきます。

 

 

 

 

目次

 

 

01.20歳で統合失調症を発症

20歳という若さで統合失調症を発症したDさん。

入院期間を経た後、体調を整えるためにデイケアに通いました。

2〜3年デイケアに通い体調が安定してきた頃に、「将来は仕事をして働きたい」と担当職員へ伝えると、担当の職員からいくつかの作業所や就労移行支援施設を紹介してもらいました。

 

その中の一つにあったのが就労移行支援プラーナでした。

 

職員:「いくつか紹介された施設の中から、プラーナを選んだのはなぜですか?」

Dさん:「職員の方々が優しそうだったので…」

「アットホームな雰囲気だけれど、ビジネスに関わる場所なのでしまるところは引き締まっていてメリ    ハリのある印象でしたね。…でもやっぱり、職員の方々が優しそうでしたね」

 

と笑いながら答える。

その返答から、実際にその場へ行って感じる雰囲気や職員との相性はDさんの中でとても大きな選びのポイントとなっていることが伺えた。

 

プラーナでは、施設は模擬職場であるとスタッフも認識し、ご利用者様にもそのようにお伝えしています。就労移行支援施設選びのポイントは、職場を選ぶときのポイントと共通しています。

その証拠として、実際に就職した後も職場にどのような人がいるのか、どのような雰囲気なのかはDさんにとって、とても重要なポイントでした。

 

02.コミュニケーションを取るのが苦手

今でこそ明るく話しやすくて友人の多いDさんですが、プラーナに通い始めた当初に課題となっていたことは「コミュニケーション」でした。

 

「今と比べて、会話量が圧倒的に少なかったですね」と当時を振り返る。

 

何か話しかけられれば答えるけれど、自分から話題を振ったり、会話を楽しんだり。

ましてやみんなの前で発表するなど当時のDさんには難しいことだったそう。

常に眠気もあり、それは病気や薬のせいもあったと思うと話される。

 

病気を発症し、人と関わることに消極的になる人、恐れを感じる人、コミュニケーションが苦手と感じる人はたくさんいる。傷つくことを恐れ、自分を守るためにコミュニケーションを取ることを避けてしまう。

けれど人との関わり方を学んだり、コミュニケーションの取り方を学んで実践していくうちに自信を取り戻し、心が癒されていくことで病気の症状が緩和されたり、明るさを取り戻したり、苦手だと思っていたことが得意になる方々も沢山いる。

Dさんも人との関わりを通して自分を、話すことが好きだった本当の自分を取り戻していった。

 

 

03.自分を好きになるための努力

プラーナを利用していた間の一つの大きな変化は体重だった。

利用当初83kgあった体重を63kgまで減量。この期間に習慣となった運動や生活リズム、健康的な食生活は就職活動の土台となる健康管理の部分に大きく影響を与えることとなった。

 

目標として決めたことを実行に移すこと。

そして、自分が行ったことの結果が体重という数値となって目に見えて実感できこと。

努力したことと、その結果がDさんに自信をつけ、身体だけでなく心にも、前向きな変化を与えてくれた。

 

また、SST(社会生活技能訓練)やレッツチャット、コミュニケーションなど、プラーナで行うコミュニケーション中心のカリキュラムを通して他のご利用者様とも会話する機会が増え、人と関わることへの自信を取り戻し、明るさを取り戻していった。それと同時に外出することも楽しいと感じるようになっていった。

 

Dさんの言葉を借りると、自分を好きになるための努力を通して「生活のクオリティーが上がった」のです

 

04.自分に合う職場の見つけ方

毎日の生活に充実感を感じるようになり、自分への自信もつけ、「いざ就職活動!」となったときにDさんが最初に考えたことは、「自分はどんな仕事がしたいのだろう?」ということ。

 

考えていくうちに人のために働きたいという気持ちが強くなり、福祉の仕事、介護の仕事への興味が強くなっていきます。ただそんな中で「人の命に関わる仕事は怖い」という強い気持ちも同時にありました。

 

そんな揺れている心の内をプラーナの担当職員へ正直に話すと、

「興味があることはやった方がいい」と、背中を押されます。

 

その言葉で心が決まり、ハローワークから情報が入っていた介護職の求人へ応募し、見事に就職決定となります。

 

初めての障害者雇用での就職。そんな職場での経験を振り返るDさんは

「自分にとっても、職場にとっても初めての障害者雇用でしたが、とても良くしていただいてそこで出会った方とは今でも連絡を取り合うくらい良くしていただきました。忘れられない思い出です」と語っている。

 

障害者雇用で働いていたため、もちろんご自身の障害についてはオープンにして働く。

隠し事なく自分の弱い部分を職場に伝えることは勇気の要ること。けれど、正直に話すからこそ、合理的配慮を受けることができる。

いただける配慮は、職種やご本人にとって困難と感じる事柄によっても異なりますが、Dさんがいただいていた配慮には、勤務時間を短時間(一日5-6時間)にしてもらうことと、仕事を始めた当初、慣れないうちは1時間毎に休憩時間をもらっていたことだった。

仕事に慣れていくうちに休憩時間を減らしていき、徐々に業務の負荷も増やしていった。

 

05.どんな仕事に就きたい?

初めての障害者雇用の就職先では、持ち前の明るさやプラーナで自信を取り戻していったコミュニケーション能力で職場の方々とも良好な人間関係を築いていったDさん。

国の法律で決められている定着支援制度を受けられる期間である3年間を立派に勤めあげ、プラーナ独自で行っている無期限の定着支援を受け始めたころにスキルアップのための転職を考え始めます。

 

転職を考えた時にDさんの心にあったことは自分が就きたい仕事でした。

考え抜いた末「やっぱり自分は人の役にたつ仕事がしたい」という、当初抱いていた気持ちに立ち返ります。

どんな職種で人の役に立つのか、目標を具体的に持っていたDさんは、吸収したいこと、自分に足りないことも明確でした。

 

Dさんの印象を一言で表すとしたら「自分から」。

筆者がDさんと初めてお会いしたのはこの頃。こんな第一印象を受けたのはやりたいことが明確になっていたからなのだと今でははっきりと分かります。

現在は別のお仕事に就いているDさんですがいつでも自分の信念を曲げず、自分が大切にしていることを大切にし、自分から選び主体的に動いています。

 

失敗してもいい。

間違えてもいい。

やり直してもいい。

自分で選んだことの結果なら、納得して引き受けることができる。

 

きっとこれからも、もっと良い環境を模索しながらDさんは前に進んでいくのでしょう。

 

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